農政について激論

俺の卒論に関するだけあって結構真剣に激論。
父は元々酪農関係の仕事をしているので、この手の話に強い。
今回は、珍しく父と意見が分かれた。
「農家の法人化による農業従事者の流動性がもたらす効率的な農業経営」を主張した俺に対して、「規制改革による農業経営への圧力除外がもたらす日本農業の自立」を父は主張していた。
なんせ、農家が法人化したら、赤字はどうするという話で議論のピークに達した。
法人化することによって、雇用は流動化するかもしれないが、法人そのものが農業から撤退する可能性も大いにあるというのが、そもそも父の言うところだ。
これは難しい。
現行の農家というのは、農協や信連、農中といった経済的基盤があって成り立ち、さらに補助金で経営を成り立たせている状況だ。
法人化したら銀行からの融資ということになるだろうが、こういう場合の融資には規制があるらしい。
だったら農中が融資すればいいんじゃないのかと思うが…。これは無謀な気もする。
意見の一致を見せたのは、外国産の農産物と対抗するにはという点だ。
国際経済・貿易を見ると、日本はハイテク機器や自動車などを輸出し農作物を輸入している。
あまりに不均衡がすぎるんじゃないかというところだ。
工業製品中心の輸出を改めて、農業も輸出する対象とできるようにし日本の農業が世界で競争できるようにしなければダメだということに。
そのためには、行政や農協のつまらない計画農業を見直して日本の田畑や酪農業地をフル活動して単価を安くし、価格競争に勝たなくても、競争できるまでに成長させることが必要だと、議論の終結に至った。